Viedocでは、より大きな発見への情熱を原動力として、より健康な世界の実現に貢献するためたゆまぬ努力を続けています。当社の受賞歴のあるソフトウェアは、臨床試験の最前線で使用され、複雑なプロセスをシンプルなタスクで実施可能にしています。この取り組みは革新的なテクノロジーだけを対象としたものではなく、目に見える社会的影響をもたらすことを目指しています。国連持続可能性目標3に賛同し、私たちはHIVを含む伝染病の終息に貢献する研究に無償でライセンスを提供するキャンペーンを開始しました。 

臨床試験による医学の進歩により、 HIVの予後が厳しかった90年代から、現在ではHIVが管理可能な状況になっています。私たちのドキュメンタリー短編動画は、アフリカでHIVに感染して生まれ、後にスウェーデンの家族に養子として迎えられた幼い子供についての物語です。彼らの旅路は、HIVにまつわる偏見を取り払うことの重要性を明確にし、患者にとって完全で有意義な生活を保証する画期的な治療法の役割に焦点を当てています。 

この記事と短編動画では、スウェーデン中部のある家族 - ダンとリサと彼らの娘 - の人生に、医薬品の革新が与えた影響について掘り下げてみます。 

異国からの養子縁組 

ダンはスウェーデンのエネルギー市場を規制する機関の検査官で、リサは幼稚園の園長です。彼らの養女は南アフリカでHIVと診断された母親から誕生しました。 

スウェーデンの国立保健福祉委員会(1)によれば、毎年5万人以上の子供たちがスウェーデンの両親によって国際養子縁組されています。その多くは、アフリカ、東南アジア、東欧、ラテンアメリカの低所得国からの子どもたちです。HIV感染者のための特別な入国・滞在規定(2)はありません。入国時に健康診断書もHIV検査結果も必要ありません。 

対照的に、養子縁組の申請規則は厳しく(3)、国際養子縁組に出される子どものほとんどは、何らかの医療診断を受けています。すべての子どもは、養子縁組を申し込む前に梅毒、B型肝炎、HIVの検査を受けます。 

「他国から養子を迎える場合、特別なニーズを持つ子供を受け入れるかどうかを決めなければなりません。」とダンは説明します。「特別なニーズというのは、指がないとか、もっと重度のものまであります。そして、聴覚障害のような障害にチェックを入れるためのリストが渡されます。 私たちはそこでいくつかの選択をしなければなりませんでした。」 

彼は続けます。「私たちは考えていました、家族にどのような影響を与える可能性があるのか?何を選択すべきなのか?決定するのに何カ月もかかりました。私たちは養子縁組機関が主催した講義に参加しました。HIVとはどういうものか、どのようにケアする必要があるのか、看護師から詳しい説明を聞きくことができ、そしてもはや大きな問題ではないということが分かりました。」 

その後、ダンとリサに、南アフリカにいる一人の女の子が養子縁組の対象になっているという連絡がありました。彼らは彼女を養子にするかどうかを決めなければなりませんでした。彼らは関連書類と彼女の医学記録の写しを興奮して受け取りました。 

リサは言います。「医療記録を確認したとき、彼女がHIVを持っていることを知りましたが、しっかりケアされていました。私たちは養子縁組機関の看護師との会議を設定し、親戚やHIVについて詳しく知りたい友人を招待しました。看護師はすべてを説明し、皆がそれぞれの疑問点について質問をしました。そして、私たちは南アフリカに行きました。」 

差別と偏見 

南アフリカの15~49歳の女性の4分の1がHIV陽性であり、この病気を抱える人々は継続的に差別を経験しています。 

スウェーデンへの移住は、医薬品が国営の医療制度を通じて広く利用可能であり、病気に対する偏見が最小限の国であるため、彼らの娘にとって有望な将来を期待できる可能性があります。 

リサは言います。「もちろん、私たちは(娘の診断について)心配がありましたし、今でもあります。HIVについて何も知らない頃は不安で、プールに行ったときに彼女が転んだらどうなるのか、お誕生日会に招待されたら彼女の友達やその家族から何を言われるか、といったことについて養子縁組機関に相談しました。」 

「HIVについて心配する必要はありませんでした。」とリサは付け加えます。「それはネガティブな反応がなかったからだと思います。娘の保育園でも尋ねたところ、『いいえ、私たちはそれについて考えたことがありません』と言ってくれました。」 

ダンとリサには、それよりも不安なことが別にありました。例えば、どうすれば優れた親になれるかというようなことです。「それは単に子供を養子にすることや、人をある場所から別の場所に移すということだけではありません。それは道徳的な挑戦です。それでも、今では彼女は私の娘です。それがすべてです。」 

普通の生活を送る

今日では、HIV陽性の女性も子供を持ち、普通の生活を送ることができると言われています。これは過去30年間の臨床試験産業によってもたらされた医学の進歩によるものです。 

現在では、HIVウイルスを伝播することなく受精、妊娠、出産を行うことが可能です。UNICEFの推定(4)によれば、妊娠中、出産時、授乳時に有効な抗レトロウイルス治療(cART)を受けることで、HIV陽性の人がウイルスを子供に伝えるリスクは5%以下に低減できるとされています。 

彼らと娘は、日々の生活をCombination Antiretroviral Therapy(cART)によって可能にしています。cARTは、HIV感染をコントロールするために使用される薬物の組み合わせです。 

1990年代には、HIVの複合療法に対して使用されていた用語は「highly active antiretroviral therapy(HAART)」でした。しかし、約2010年以降、医学の文献では徐々にこれらの治療を表すためにcARTが使用されるようになりました。 

「3つの薬でHIVウイルスを封じ込める必要があります。」とリサは言います。「どのように効果が発揮されているのかは分かりませんが、3つの面から作用しているようです。彼女はそのうちの1つを1日に1回、そして2つを1日に2回摂取しています。」 

「私たちの娘の人生にとってこの薬の恩恵は計り知れません。彼女は普通の生活を送ることができています。HIVは今や治療可能なウイルスなのです。」とリサは語ります。 

 

臨床試験の進歩 

臨床試験は、cARTなどの医学的治療の安全性と有効性を評価するための構造的で体系的な手段として、現代医学で極めて重要な役割を果たしています。新しいアイデア、療法、および技術を試験することによって医学的な意思決定の基盤となる証拠を提供します。時間の経過とともに医学の進展と患者様の治療結果の改善に欠かせない存在です。 

Viedocでは、臨床研究を近代化し、重要な治療を、必要としている人々に迅速に提供するためのインタラクティブなソフトウェアを開発しています。私たちのアプローチは、技術と革新的なデザイン原則を結びつけ、臨床研究の伝統的なプロセスを簡素化し効率化することにあります。要するに、Viedocは臨床研究のあらゆる側面を向上させ、ポジティブな影響を与え、ここで紹介したような生活を改善する可能性のあるより重要な進展をもたらします。 

私たちの揺るぎない姿勢は現状に果敢に挑戦することであり、これがほぼ20年にわたり私たちを駆り立ててきました。私たちは、ダン、リサ、そして彼らの娘のような家族のために、優れたより効率的な解決策を探求することでユーザーと人類全体の要求に応え、健康な世界を作り上げることに取り組んでいます。 

 

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